ロンドン臨床アロママッサージ研修ツアー③
《伝説のマッサージ師 クレア・マクスウェル・ハドソン先生》
研修初日、クレア先生から約2時間に及ぶお話をいただきました。
長くて奥深いセラピスト活動の経験をお話いただくとっても貴重な時間でした。
15歳からマッサージを始め、17歳で最初のマッサージに関する研究書籍を出版するなど、長年に
渡りマッサージを研究され実践されてきた第一人者です。
クレア・マクスウェル・ハドソン先生 |
病院に限らず、アロママッサージをリラクゼーションとして行うサロンや施設はたくさんあります。
どのような環境でも、人を癒すお手伝いをするという共通の目的があり、
そのあるべきスピリットとは何かを、
先生の経験談の中から、とてもたくさんのことをお話してくださいました。
キースさんは、彼女のことを「どんなセラピストにとっても本当のインスピレーションを与えてくれる
人」とおっしゃっていて、正にその通りです!
現在は引退されて第一線からは退いていますが、
表情が穏やかで、見る人を安心させるような笑顔と話し方が印象に残っています。
講演では、「触れること」「マッサージの原点とは」「医療現場で行うマッサージの意義」について
お話してくださいました。
最初のスクリーンに映し出されたメッセージは、「Massage-an Art」でした。
この言葉を、最初に掲げるとは。。。!
日ごろから、人に触れることや、精油のブレンドをその人のためにすることには、
表現力や感性、直感など、五感をフル稼働させられるなと感じていましたが、
それはまさしく、「セラピストってアーティスト」ということです。
この言葉一言で、クレア先生のセラピストとしてのお人柄が伝わってきて、とても共感できる!
と親しみを覚えました。
セラピストはマッサージを行うことにより、手を通して、そのスピリットや愛を無限大に伝えることが
できるという点で「art」と共通するところがあります。それを自然に受け止めて頂くことで、受け手の
方の心や身体に心地よい時間を提供することができます。
難しいことを考え過ぎる必要はありません。ただ愛を伝えることにフォーカスすることが大事です。
その基本は全てのマッサージに共通しています。
クレア先生は、幼少期を南アフリカで育ちました。
動物との触れ合いを身体で感じながら育った先生は、哺乳類がグルーミングをする姿や、
その赤ちゃんにとって撫でるという行為がどれほど成長に大切なことか
を身近に見て感じて育ったそうです。
小鹿が、お母さんからはぐれ人間によって育てられることになりました。
かわいい小鹿を育てたいと思ったクレア先生は、ひとつの仕事を任せられます。
それは、筆のような道具で、朝昼晩の3回、小鹿のお尻と頭をなでることでした。
もし、お母さん鹿に育てられていたら、お母さんからしてもらうでろう「触れる」という行為を
人間が変わりにしてあげなければ、小鹿は成長が遅れてしまうのだそうです。
また、猿の赤ちゃんをお母さんから45分間離したところ、
成長ホルモンが低下したという実験データもあります。
成長ホルモンは、筋肉や骨が成長するうえでとても大切な役割があります。
そして、お母さんから愛を受けることで、心の成長にも繋がっていきます。
厳しい環境を生き抜かなければならない生き物にとって、「触れる」ことは不安を取り除き、
生きている喜びを分かち合うものであると語りました。
クレア先生は、幼いながらに「触れる」ことは愛情を育むものであることを学んだそうです。
人間の赤ちゃんにとっても、そして、大人であっても、愛情を育むための「触れ合い」は
同じことが言えますね。
先生のお話は、幼少期の経験から繋がって、マッサージセラピストとしての活動に移っていきます。
次の回でご報告させていただきます!
ダマスク・ローズ |
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